主人公がいい。

人間は会話で出来ている。

日記

フヤケた肌を労りながら飲むコーヒー牛乳は日常の疲れを忘れさせてくれる至高の飲み物だった。

https://flic.kr/p/ff7AjX 「こう思うと文章書くことって面白いことだと思わない?」 休日の土曜日の14時頃、スマホが鳴った。友人からのラインメッセージである。内容は『今日、遊びませんか?』というもの。彼は友人歴4年目にも関わらず、メールでは敬語を…

そんなシートに潔癖症の人なんかは座れるはずはなかった。

https://flic.kr/p/ppzhMd 「誰かに認められなきゃ成せないんだよ」 少年が電車の中ではしゃいでいる。まるで我が家のリビングのようにはしゃぐ振る舞いはとても自然体である。 「結局、どれだけ自分だけがいいと思ってやっていることでも、他の誰かにとって…

心底で何を思っていようがそれは変わらないことだ。

https://flic.kr/p/bFwLtP 「最近ね、私、漢検の勉強してるんだよ」 「漢字って語源があって面白いもんね」 とあるイベントの帰り道。同じ方面だった女の子と一緒に帰路についている最中である。一緒に帰るのは今回だけでなく、以前にも同じイベント(という…

皆との談笑中には一度も話に出なかった映画ではある。

https://flic.kr/p/oHYKuX 「アカデミー賞の脚本賞は観るようにはしていますね」 年末年始は男4人で大阪に旅行に行った。カウントダウンは、東京のみなとみらいで別の友達と時刻を迎えたが、1月1日にカウントダウンをしてその足で、大阪行きの新幹線に飛び乗…

数秒の間を置いた後、重い腰をあげて、彼が漸く話し始めた。

https://flic.kr/p/iKkz7y 「情報発信の場があっても、人との繋がりが持てないのって、スゴイ残酷なことだと思うんだよね」 僕たちはいつも電話をする。 僕たちというのは、一人は自分、もう一人は高校時代の友人である。暇さえあれば電話をしてしまうので、…

次に意識を得たとき、ちびまる子ちゃんが一家団欒でご飯を食べているところだった。

https://flic.kr/p/mxCnBo 「スーツ姿のサラリーマンをみて思ったんだけど、自分の所得階級ってどのへんなのか気にならない?」 優雅な早朝に木漏れ日が漏れた駅の一画。走るサラリーマンが横をよぎる。前方からもシャキッと決まったスーツ姿で歩く男性。こ…

解決できる問題について、悩むのって無駄じゃないかな?

https://flic.kr/p/2Pwmf7 「解決できる問題について、悩むのって無駄じゃないかな?」 「なんで?」 彼はいつも物事を簡単そうに言い放つから嫌いだ。物事なんてイエスかノーの二択で解決しきれないから複雑でカオスな状態になっているっていうのに。意味が…

人のせいにしてるのが一番惨めだと思うんだよね

https://flic.kr/p/bjRY3m 「絶対悪口言われてる」 って言われたけど 「陰で悪口なんて言いませんよ」 って言い返した。 「なんで陰口なんて言わなきゃいけないのかわからない」 って続けた。 「だって悪いのはだいたい自分だろうし、確かに多少なりは相手の…

イヤフォンを耳にあてながらネットサーフィン中の彼女には何一つ届いていなかった。

https://flic.kr/p/6rhhxF 「教えていただけないでしょうか」 平日の午後22時過ぎ。仕事がなかなか終わらずダラダラと作業をする私と彼の教育担当だけが残っているオフィス。席は隣同士で、彼女はこっちの仕事が終わるのをじっと座って待っている。待ってい…

自分の猪口才なさのしっぺ返しを喰らった。

https://flic.kr/p/7yzbJw 「私ってこわいかなあ」 金曜日、仕事が長引き、いつものメンツでの飲み会に合流することが出来なかった。 もう家に帰って早めに床に就こうかと帰り支度をしていると、同期の女の子から飲まないかという誘いを受けた。 帰っても熱…

それぞれが自分なりの『楽しい』を満喫している。

https://flic.kr/p/cKedMb 「お前、自分のこと天才だと思ってるもんな?」 迷子で存在感を失っていた夏が元通りの行路に返り、久々に真夏の日照りを感じさせた。 信濃町にあるビアガーデンとBBQが堪能できる場所で、会社の人たちと仲良く休日ライフを楽しん…

この子は、大物になる。そう確信した。

https://flic.kr/p/eG4a9i 「なんかね、最近すごく楽しいの!」 「なんでー?」 渋谷のスクランブル交差点を渡り、あの手この手の話術で客を呼び込もうとする客引き兄さんをするりと抜けて、大衆居酒屋の座和民に腰を落ち着かせた。 個室とうたっているもの…

バガボンドにとって、とても居心地の良いものとなっていた。

https://flic.kr/p/971R6P 「そういえば、渋谷のクラブで会った40歳の女の人とはまだLINE続いているの?」 勢い余ってカシスオレンジをぐいっと半分まで飲んでしまった。 よっぽど喉が乾いていたんだと思う。 途中から入ってきたサラリーマンらしき人が自分…

無邪気に、写真にあるグラマラスな女性を指名した。

https://flic.kr/p/5EDSdH 「写真撮影のときでもメガネを外さない女性は苦手なんですよね。」 パソコンの共有フォルダに格納されている社員の写真を上司と眺めていた。 「だって、写真って画像として後に残るもんじゃないですか? にも関わらず、アクセサリ…

屋根のある歩道まで走り始めた。

https://flic.kr/p/fhsW5B 「俺、やっぱり全知全能になりたいねん」 京都観光中、一日目は快晴で肌も焼ける程の燦々とした太陽であったが、最終日、お土産を買う頃合いには、地面をえぐる程の豪雨に見舞われた。地下鉄に乗る前と後では、外の景色がまるっき…

油断していた身体がシートにおもっきし叩きつけられた。

2777 : Attention to the deer! | Flickr - Photo Sharing! 「あれなんだっけ?マンネリでもなくジンクスでもなく、トラウマでもなくて…。」 木曜金曜と会社の制度の有給休暇を取得して、頂いたお休みは京都観光に当てた。ニュースによると土曜日から日曜日…

「こいつとだけはゾンビ倒し絶対に行きたくないわ!」

「こいつとだけはゾンビ倒し絶対に行きたくないわ!」 京急井の頭線の路地裏にある居酒屋での一コマである。 ビアガーデンに行くはずだったのだが、残業があったということと台風接近による強風と豪雨の影響でビアガーデンは惜しくも中止となってしまった。…

痺れる舌を潤すためになみなみに注がれたお水を一気に飲み干した。

「この蒙古タンメンめっちゃ辛いよ!口の周りが痛い。」 定時に仕事を終え、いつも一緒にいる同期と帰路についた。帰り道、仲間たちの中で、唯一実家に住んでいる彼が、ご飯を食べて帰ろう、と誘ってきた。どうやら今日は親がご飯を作らない日らしい。彼の誘…

ダニまみれのベッドに臥し、寝息を立て始めた。

何も着ず、唯一局部に布切れ一枚だけを覆い、ベッドに仰向けで寝ている男。室内はエアコンが設備されている。壁に固定されているリモコンのスイッチを押して、温度を最小限に下げているが室内の温度は変わらない。エアコンから出てくる異様な空気。肺に入れ…

オール明けの早朝、寝ぼけた脳みそが一瞬潤った。

「バカは強いと思うけど。」 不安にも目を泳がせながら、しかしはっきりと発された言葉だった。 終電を逃し、朝までお酒を飲めるところを探していた。どうせならダーツをやろうと、ダーツBARに行き、ひと通りゲームをし終わり休憩していたところだった。 「…

小生意気にも屁理屈をごねた後の表情は晴れ晴れしくなった。

「君の言ってることはわからない」 「何がわからないんですか?」 ただでさえ愛嬌のない目つき、眼球が鋭くなる。 「なんか、わかるんだけど伝わないんだよね。言いたいことも言ってることもわかるんだけど、理解ができない。10割中5割はわかるんだけど、半…

大丈夫だよ。お前にも中毒性あるから。

「中毒性のある人ってどういう人だと思いますか?」 二杯目のビールをぐいっと飲み干して言った。 「いきなり変なこと聞くね。笑」 「最近、中毒性のある人になろうと思ってて。笑」 「それはなろうと思ってなれるものなの?」 「なろうと思えばなれるものだ…

なんにせよ新しい一歩の点火剤になることは間違いないのかもね。

「こういうところに連れてきて欲しかったのよ。」 不慣れな手つきでワイングラスを傾けて、イメージ通りのテイスティングをしながら彼女は言う。 会ったのは久しぶりで、もっと言えば、通算二回目の対面。 彼女とは友人が開催した飲み会で知り合って、メール…

コミュニティが広がるほど、嫌いって感情なくなりません?

「コミュニティが広がるほど、嫌いって感情なくなりません?」 パソコンの画面をじっと見つめながら、キーボードをカタカタするのを止めず、上司からの質問に対して答えた。 「ん?どういうこと?」 「えっと、さっき嫌いな人に対してはどういう対応をするの…

介入されたくなかったから相手に喋らせる策を取る。

「おお!こんなところで何してんの?」 いつも陽気な振る舞いを欠かさないで有名な細身な身体の彼が話しかけてきた。 「おお!久しぶり!ちょっとそこら辺探索しようかなって思ってね。」 地下に潜る駅の入口の前で佇んでいたところを見つかった。 「嘘だろ…

咄嗟にレモンをかじったときのような口元になった。

「お昼ご飯はどこで食べてるの?」 「最近はもっぱら、安さ重視ですね。」 「安さ重視?」 「会社の南側にあるホルモン屋とか 公園を右に曲がったところにあるアフリカ料理とかですね。」 「先輩はどこで食べるんですか?」 爽やかな顔面を有した彼は質問に…