主人公がいい。

人間は会話で出来ている。

介入されたくなかったから相手に喋らせる策を取る。

 

 

「おお!こんなところで何してんの?」

いつも陽気な振る舞いを欠かさないで有名な細身な身体の彼が話しかけてきた。

 

「おお!久しぶり!ちょっとそこら辺探索しようかなって思ってね。」

地下に潜る駅の入口の前で佇んでいたところを見つかった。

 

「嘘だろ〜?これからどこイクんだよ〜!?」

会社終わりに女の同期もしくは先輩と待ち合わせして夜の部を開始するという会社員のささやかな楽しみだと完全に勘違いをした彼はたるみきった目元で寄り添ってくる。

 

「いやほんとに探索だよ探索。」

「そんなわけないだろ〜?正直に言えよ〜俺らの仲だろ〜」

アニメの世界の主人公に例えるとまるでジャイアン。細身なジャイアン

 

「ほんとに君が思ってるようなことはないよ」

なんで勝手な推測をしてくる人の憶測を否定するために

下手になって弱者な切り返しをしなきゃいけないんだろう。

 

「そうなの〜?」

「で、君はどこいくのさ?」

これ以上介入されたくなかったから相手に喋らせる策を取る。