主人公がいい。

人間は会話で出来ている。

2014-07-01から1ヶ月間の記事一覧

オール明けの早朝、寝ぼけた脳みそが一瞬潤った。

「バカは強いと思うけど。」 不安にも目を泳がせながら、しかしはっきりと発された言葉だった。 終電を逃し、朝までお酒を飲めるところを探していた。どうせならダーツをやろうと、ダーツBARに行き、ひと通りゲームをし終わり休憩していたところだった。 「…

小生意気にも屁理屈をごねた後の表情は晴れ晴れしくなった。

「君の言ってることはわからない」 「何がわからないんですか?」 ただでさえ愛嬌のない目つき、眼球が鋭くなる。 「なんか、わかるんだけど伝わないんだよね。言いたいことも言ってることもわかるんだけど、理解ができない。10割中5割はわかるんだけど、半…

大丈夫だよ。お前にも中毒性あるから。

「中毒性のある人ってどういう人だと思いますか?」 二杯目のビールをぐいっと飲み干して言った。 「いきなり変なこと聞くね。笑」 「最近、中毒性のある人になろうと思ってて。笑」 「それはなろうと思ってなれるものなの?」 「なろうと思えばなれるものだ…

なんにせよ新しい一歩の点火剤になることは間違いないのかもね。

「こういうところに連れてきて欲しかったのよ。」 不慣れな手つきでワイングラスを傾けて、イメージ通りのテイスティングをしながら彼女は言う。 会ったのは久しぶりで、もっと言えば、通算二回目の対面。 彼女とは友人が開催した飲み会で知り合って、メール…

コミュニティが広がるほど、嫌いって感情なくなりません?

「コミュニティが広がるほど、嫌いって感情なくなりません?」 パソコンの画面をじっと見つめながら、キーボードをカタカタするのを止めず、上司からの質問に対して答えた。 「ん?どういうこと?」 「えっと、さっき嫌いな人に対してはどういう対応をするの…

介入されたくなかったから相手に喋らせる策を取る。

「おお!こんなところで何してんの?」 いつも陽気な振る舞いを欠かさないで有名な細身な身体の彼が話しかけてきた。 「おお!久しぶり!ちょっとそこら辺探索しようかなって思ってね。」 地下に潜る駅の入口の前で佇んでいたところを見つかった。 「嘘だろ…

咄嗟にレモンをかじったときのような口元になった。

「お昼ご飯はどこで食べてるの?」 「最近はもっぱら、安さ重視ですね。」 「安さ重視?」 「会社の南側にあるホルモン屋とか 公園を右に曲がったところにあるアフリカ料理とかですね。」 「先輩はどこで食べるんですか?」 爽やかな顔面を有した彼は質問に…